スマトラ島、アチェ州タケンゴン。この地域の土壌は非常に良質でスペシャルティコーヒー産業においてかかせない地域です。
標高も高く、昼夜の寒暖差もあるガヨエリアですが、数年前までこの地域は
観光客はもちろん近隣の住民ですらなかなか足を踏み入れる事の
出来ない秘境でした。そんな輸送手段も限られる山奥地に
スペシャルティコーヒー栽培の技術者のHandra氏がいます。
Handra氏は彼の父親のHandam氏と共に10年以上前から日々コーヒーの
品質を上げる事に注力してきました。
そんな彼は農園主でもあり水洗工場AvataraCoffeeのオーナーでもあります。
彼の品質に対する姿勢は2021年、2022年と連続で
インドネシアCOE(品評会)に入賞するなど実績にもあらわれています。
そんな彼が生み出した精製方法は、自然環境に恵まれた彼らにしか出来ない特別な精選方法です。
収穫されたチェリーを完熟豆だけに選別し、果肉を除去。次に、水に浸さない非浸水式で24時間発酵(ドライファーメンテーション)させます。
その後、山から湧き出る水で一度水洗いし、ミューシレージが除去されたパーチメントを24時間ソーキング。
ソーキングの際も24時間清水をかけ流しにしている為、水槽内の水は常にクリーンな状態に保たれております。
精選時に使用する水の水質がコーヒーの品質を左右する一つの要素となっており、本商品は透明度の高い山麓からのきれいな湧水で
流水水洗することで、非常にクリーンなカップに仕上がっております。コーヒーの産地では水は大変貴重な為、通常では考えられないこの製法。
山からふんだんに湧き出る水があるからこそ成せるミラクルな精製方法となります。
また乾燥工程では、独自のグリーンハウス内にアフリカンベッドを設置。乾燥工程の随所にまでこだわり、
選別においてもトリプルハンドピックを実施するなど、徹底した精選・選別によって、ふくよかでマイルドな甘味と酸味のバランスが良い、
まさしく「秘宝」と呼ぶにふさわしいコーヒーに仕上がりました。果実を思わせるジューシーな酸を感じた後にくる甘み。
まるでピーチのような味わい。重厚なボディにレッドワインのようなフレーバーも感じられます。
幾層にも重なる味のテクスチャーを持ち合わせながらもクリーンカップ。希有なコーヒーに仕上がっております。
生産者:Handra氏
水洗工場:Avatara Coffee
生産地:Pantan Musara(村)
精製方法:(フルウォッシュ):非浸水式発酵24時間後、
24時間流水水洗/エクストリームウォッシュト
水源:山麓からの湧水
標高:1,550~1,600m
品種:Ateng Super (7ha), Typica (2.5ha), P88 (0.5ha)
乾燥:アフリカンベッドで10-14日間
選別:トリプルハンドピック
土壌:6.0pH
COE受賞経歴:21/22 7位、22/23 10位、14位、16位